成長期に発生しやすいオスグッド病

今回は、成長期に発生しやすいオスグッド病についてお話していきます。

I、オスグッド病とは

「オスグッド病」とは「オスグッド・シュラッター病」ともいわれます。成長期である小学校の高学年から高校生までのスポーツ選手に多く発生し、膝の お皿の骨から下へ、3~4 本分の指を横にした位置の痛みと腫れ(骨の隆起)を主体とする症状が軸足、または両側にでます。

2.原因と特徴

発生の多くはバスケットボール、バレーボールなどのジャンプ動作の多い競 技を中心に、陸上競技、野球、サッカーなど、さまざまな競技にみられます。

原因は、大腿の前にある「大腿四頭筋」という筋肉の付着部が膝の下にあり、 ジャンプ動作によってその部分に、微細な出血や破壊と回復をくり返していく うちに炎症が進み、成長過程の骨が隆起しくるようになることによっておこります。

本来、体の骨は、筋肉の刺激(運動などにより筋肉が骨を引く力)が強い部分の 面積を大きくして、その刺激を分散させる反応がありますが、限度を超え、極端な例では、強い腫れと痛みを起こしてしまいます。その代表的なものに「オスグッド病」があるのです。

3.当院での施術内容

 当院では、オスグッド病の場合、各種検査方法を行い、どの筋肉、どの関節が問題となっているかを確認したうえで施術を行っていきます。前述の通り、筋肉や関節への過負荷、不良姿勢によって膝痛が発生していきます。痛みの原因となっている部分に対しての手技やストレッチ、運動姿勢の改善を行っていき、症状の改善を目指していきます。また、当院では、ハイボルテージや超音波治療器といった非常に効果の高い特殊電気治療器を使用しており、手技でアプローチをすることの難しい深い組織、筋肉に対して刺激を入れて、早く痛みを軽減することができます。

4.予防法

オスグッド病は、原因が膝だけにあると、つい思ってしまいますが、実は、膝のこと考えてしまうと正しい予防にはつながりません。

同じ身長、同じ体重、競技種目(運動量)も一緒でも、オスグッド病になる方とそうでない方がいるのです。その大きな違いは、膝にだけではなく 「足関節の柔軟性」にあります。足首が硬い方は、足首が曲がらない様に固定され動きの衝撃を膝の筋肉(=大腿四頭筋)の一瞬の突っ張りで止めるしかありません。この衝撃の吸収の仕方が問題なのです。

よって、膝の衝撃を軽減するためには、足首の柔軟性が必須です。また、同様に、刺激を吸収する膝の筋肉(=大腿四頭筋)の柔軟性も あわせて重要となります。

また、初期段階からの炎症を防ぐことも大切で、運動直後のアイシングは、 予防に高い効果を示します。足首の硬い選手にはシューズの中敷き(インソール) のかかとの部分の高くなったもの(足首が硬くても、床との相対的位置が改善さ れて、膝の負担は軽くなります)や、衝撃吸収の良いものを使用する方法があります。

初心者の段階から、両足着地の練習などの体の使い方の指導や、ウォーミン グ・アップとクーリング・ダウンといった身体ケアの時間を運動の前後には必 ず持つということを学ばせる必要があります。これらのことは、オスグッド病のみでなく、さまざまなスポーツ障害から選手の身体を守ってくれます。

膝の痛みのみならず、スポーツでの怪我処置、リハビリやセルフケアについて気になる方はご相談ください。

スタッフ一同心よりお待ちしております。

【筆者:菅原 健生】

やさしい整骨院(仙台市青葉区)

宮城県仙台市青葉区国分町3丁目11-6レジデンス27番館1F

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